前回ブログで最後の千葉遠征について書いたが、結果はホークス相手に痛すぎる2連敗。
遠征に行く前から崩していた体調は1戦目に絶不調のピークを迎え、死にそうになりながらライススタンドで叫び、跳び、必死に応援したが僅かに力及ばず敗戦。初回の大量失点が最後まで響いた形となってしまったが、佐々木朗希が登板回避でスクランブルでプロ初先発となった横山は責めることはできないだろう。
2戦目は特例抹消明けの小島が先発。万全ではない体調の中、必死に粘っていたが5回に勝ち越しを許し、そこからは一方的なワンサイドゲーム。ただ、チーム事情から122球を投げた小島も責めることはできない。
そんな悔しい2試合をマリンで見届けた遠征最終日は、帰りの飛行機まで余裕があったので、行きつけのスーパー銭湯で岩盤浴三昧。ロウリュウでしっかり汗をかいて、ついでに身体の中の悪いものも全て排出して、心身ともにリフレッシュ。過ぎ去ったことは仕方ないので気持ちを切り替えていこうと決意して帰宅の途へ。
その後、チームは北海道へ飛び今シーズンラストのエスコン3連戦では久しぶりに勝利したものの、カード負け越しでチームはCS圏外の4位へ。
しかし、本拠地マリンスタジアムでは特例抹消から復活した選手たちの活躍もあり、ライオンズ4連戦の初戦と2戦目で逆転勝利。本当に久しぶりの連勝で、チームの状態もようやく上向いてきたように感じる。
特に昨日の初戦はあまりにも劇的な試合内容すぎて、久々に泣いてしまうかと思った。3点を先取される苦しい展開でも西野が試合を壊さないように必死のピッチングで繋ぎ、打線は好投手、ライオンズの平良から岡のタイムリー、角中のキャリアハイ9号HR、ベテラン荻野の超絶ファインプレーからの同点タイムリーで食らいつく。西野の後を受けた澤田はランナーを背負うものの3つのアウト全てを三振で奪う気迫のピッチング、ペルドモは1死満塁と絶体絶命のピンチを招くも、気持ちを切らすことなくダブルプレーで雄叫びをあげた。そして、9回同点の場面でマウンドにはクローザーの益田。ただ、リリーフカーで登場した場面からどうも様子がおかしい。終始うつむいたままだったので、てっきり集中力を高めているのかと思っていたのだが、結局どうも体調がすぐれなかったようだ。そんな状態だったこともあり、先日の北海道での素晴らしいピッチングとはかけ離れた内容でストライクが入らない。1死満塁、2ボールとしたところで、吉井監督がピッチャー交代を告げる。本当に長い間、益田の投球を見てきたがカウント途中での交代は私の記憶にない。ベンチに戻った益田は今まで見たことがないような色んな感情が入り混じった表情で涙を浮かべ、戦況を見守る。
そんな絶体絶命のマウンドを託されたのは坂本。おそらく本人も相当緊張していただろう。しかも、ただの満塁ではなく、益田や今年のチームの運命を左右するといっても過言ではない場面での登板。そんな異常な雰囲気の中で投じた初球は外れてボール。坂本的には1ボールだがカウントは無情にも3ボールノーストライク。ただの1つのミスも許されない究極の場面。もうこうなったら気持ちで勝負するしかない。ベンチもファンも坂本の次の投球を祈るような気持ちで見守る。2球目はインハイへのストレート。高めに外れてボールかと思われたが、審判はストライクコール。命拾いした。集中力を高め次の投球。これもストレートがインハイに抜け気味に。コースはボールゾーン。ただ、幸運にもボールは鈴木のバットに当たりファールボール。これでフルカウント。これで坂本も吹っ切れたのか、最後の投球はアウトローへ素晴らしい糸を引くようなストレートで空振り三振。これで2アウト。次のバッターは好打者、外崎。2ボール2ストライクからの6球目。ボール球はあと1球使えるがフルカウントにはしたくない。何を投げるのか、固唾を呑んで見守る。坂本の指からボールが放たれる。選択したのはインローへ食い込んでくるスライダー。外崎のバットが途中で止まる。スイングかノースイングか、1塁塁審の判定は……スイング!
大歓声に包まれるマリンスタジアム。最高潮に盛り上がるベンチ。救われた表情の益田。もうこの場面でこの試合結果が決まったと言っても過言ではないだろう。最終的には延長10回に石川慎吾が代打サヨナラタイムリーで劇的な大逆転勝利。
本当に全員で掴んだ1勝。ホークスもイーグルスも勝利していただけに、この試合を落としていたらシーズンが終わっていただろう。それくらい大きな意味のある試合だった。そして、この試合の勢いそのままに今日の試合も劣勢を覆し2連勝。まだライオンズとは2試合、そして大阪に移動して京セラ最終戦と連戦が続くが、ずっと停滞していたチームの状態がようやく復調気配を見せている。間違いなく坂本の魂のピッチングがキッカケだろう。もしこのまま勢いに乗ることができれば、CSへ2位通過、そしてバファローズへの逆襲も夢ではない。2005年や2010年の空気を知っているファンなら期待してしまう。失うものが無くなった時のマリーンズは強いと。それも半端なく。
さあ、もうここからは勝つことでしか道はひらけない。勝つことが全て。空気を読まないのが我らのマリーンズ。そんなマリーンズが大好きだから、ファンは絶対に信じている。日本シリーズの舞台で、千葉マリンで、谷保さんがマリーンズ日本一の場内アナウンスをしてくれることを。
ここからが本当に最後の正念場。最後まで突っ走ろう。
俺たちの誇り千葉マリーンズ
どんな時も俺たちがついてるぜ
突っ走れ 勝利のために
さあいこうぜ千葉マリーンズ
マリーンズファイティン!!